一人暮らしを始めると、日々の食事を「自炊するか、それとも外食をするか」という選択を迫られることが多くなります。
仕事や勉強などで忙しいと、ついコンビニ弁当やファストフードで済ませてしまう人も少なくありません。
しかし、「健康面」や「家計管理」、「食を楽しむ」という観点では、どのように食事を用意すべきか悩むところですよね。
そこで本記事では、一人暮らしの方に向けて自炊と外食それぞれのメリット・デメリットを紹介し、どちらを選べばよいか考察してみたいと思います。
自炊のメリット
1. 食費を抑えられる
自炊をする最大のメリットとして、やはり食費を抑えられる点が挙げられます。
同じ食材を使っても、外食よりも安価で食事を作ることができるため、一人暮らしの家計を見直す上では心強い選択肢です。
まとめ買いで割安に食材を手に入れたり、作り置きで時間を節約したりすることで、コストをさらに下げることも可能です。
2. 栄養バランスを調整しやすい
自炊なら、自分で使う食材や調味料の量をコントロールできます。
そのため、塩分や糖分、油の使用量を自分好みに調整できるのが大きな利点です。
外食や市販の弁当は、どうしても味を良くするために塩分・糖分が多めに含まれがちです。
一人暮らしだと野菜不足になりやすいと言われますが、自炊なら積極的に野菜を取り入れ、栄養バランスを整えることが比較的容易になります。
3. 自分好みの味付けができる
家庭の味に近い料理はもちろん、自分の好きな食材や味付けで冒険できるのも自炊の楽しみのひとつです。
外食ではなかなか実現できない組み合わせの料理や、新しいレシピを試してみることで、料理の腕が上がるのはもちろん、食事自体が楽しみに変わります。
料理に時間を割くのが苦でなければ、週末を利用して凝ったメニューに挑戦し、料理のレパートリーを増やすこともできます。
自炊のデメリット
1. 調理や片付けの手間がかかる
一人暮らしで自炊をする場合、調理時間だけでなく、調理器具や食器の洗い物、キッチンの掃除などの雑務が意外と負担になります。
忙しい平日には「帰宅が遅くて、料理するのが面倒…」と感じる人も多いでしょう。
自炊を習慣化できれば苦にならなくなるかもしれませんが、慣れるまでは作業が多いと感じるかもしれません。
2. 食材が余りがち、使い切れない
一人分の食事だけを作る際に、食材の量がパッケージ単位で売られているのでどうしても余りやすくなります。
上手に保存しきれずに食材を無駄にしてしまうこともあるでしょう。
また、まとめ買いでコストを抑えようとしても、結果的に使い切れずに腐らせてしまえば逆に出費が増えてしまいます。
食材の使いまわしや冷凍保存のテクニックが必要となるのは、一人暮らしの自炊における大きな課題です。
3. レパートリーが偏りやすい
自炊を毎日続けていると、慣れた料理ばかり作ってしまいがちです。
レシピを頻繁に変えない限り、食事内容に飽きたり栄養バランスが偏ったりする恐れもあります。
忙しい日の続く一人暮らしの生活では、栄養バランスを考えた献立を考えるのは一苦労です。
意識してバリエーションを取り入れなければ、「いつもの簡単なパスタや丼物ばかり」という状態に陥ることもあるでしょう。
外食のメリット
1. 時間や労力を節約できる
外食の魅力は何といっても「手間がかからない」こと。
仕事や学校で忙しい日、疲れている日に、調理や片付けの必要がないのは大きな利点です。
ファストフードやチェーン店だけでなく、最近はテイクアウトやデリバリーサービスも充実しており、自炊する余裕がないときの強い味方になります。
2. 多様なメニューを楽しめる
外食では、さまざまな国やジャンルの料理を手軽に楽しめます。
一人暮らしで自炊をする場合、食材を揃えるのが難しい料理や、時間と手間がかかる本格的な料理にも、外食ならすぐにアクセスできるのは大きなメリットです。
味付けや食材選びの幅も広がるので、食のマンネリ化を防ぐことができます。
3. 人とのコミュニケーションのきっかけになる
一人暮らしだと、食事を誰かと共有する機会が少なく、孤独を感じることもあります。
しかし外食先で友人や同僚と食事をしたり、カウンター席のあるお店で店員さんと軽く会話をしたりすることで、コミュニケーションの場を広げることができます。
特に「孤食」に寂しさを感じる人には、外食やカフェ利用などが気分転換になるでしょう。
外食のデメリット
1. 食費が高くなりやすい
外食は材料費だけでなく、人件費や店舗維持費なども価格に上乗せされるため、どうしても食費が高くなる傾向にあります。
特に一人暮らしで収入が限られている場合、外食を頻繁に繰り返すと家計を圧迫する可能性が高いです。
また、美味しそうなメニューを見て追加注文してしまい、気づくと予算をオーバーしているケースもあるかもしれません。
2. 栄養バランスが偏りやすい
外食は短期的には満足感が高いものの、塩分や油分、糖分が多く含まれていることが少なくありません。
ラーメンや丼物など、短時間で満腹感を得られるメニューは塩分や炭水化物が豊富で、野菜が不足しがち。
日々の外食が重なると健康面での影響が気になるところです。
特に一人暮らしの若い世代にとっては、高血圧やメタボリックシンドロームなどのリスクを高める要因にもなり得ます。
3. 店の選択や待ち時間などのストレス
外食する場合、店舗まで移動しさらに混雑している場合は待つ時間も必要です。
ファストフードやテイクアウトでも列ができていると待ち時間が発生します。
また、メニュー選びや注文の手間、場合によっては他のお客さんとの距離感など意外とストレスを感じる場面もあるでしょう。
テーブル席に一人で座ることを気にする方もいるため、心理的な負担を感じる場合もあります。
まとめ
一人暮らしの食生活は、自炊と外食のメリット・デメリットを理解したうえで、それぞれを上手に使い分けることが大切です。
- 自炊は
食費を抑えやすく、栄養バランスを調整しやすい一方、調理や片付けの手間、食材管理の難しさなどのデメリットがあります。料理のレパートリーを広げることで楽しみながら健康的な食生活を維持できるでしょう。 - 外食は
時間や労力を節約でき、さまざまなメニューを楽しめる利点がある反面、出費がかさみやすく、栄養バランスが偏りがちという問題があります。外食の頻度が多い場合は、ヘルシーなメニューを選ぶなど、意識的なコントロールが必要です。
最終的には、ライフスタイルや金銭的な状況、健康面などを総合的に考慮して決めるのがベストです。
平日は簡単な自炊で食費を抑えつつ、週末にちょっと贅沢な外食を楽しむなど、自分に合ったバランスを探してみてください。
一人暮らしでも食の選択肢は自由度が高いからこそ、柔軟に自炊と外食を組み合わせて、快適で健康的な毎日を過ごしましょう。