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近年、「ボイスフィッシング(Vishing)」と呼ばれる電話を使った詐欺被害が急増しています。
従来のメールやSMSによるフィッシングとは異なり、“声”を使って直接不安をあおるのが特徴で、年齢を問わず被害が拡大しています。
本記事では、
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ボイスフィッシングとは何か
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実際に多い手口
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なぜだまされやすいのか
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被害を防ぐ具体的な対策
をわかりやすく解説します。
ボイスフィッシングとは?(Vishingの意味)
ボイスフィッシング(Vishing)とは、
電話や音声を利用して、個人情報や金銭をだまし取る詐欺行為のことです。
「Voice(音声)」+「Phishing(フィッシング)」を組み合わせた言葉で、以下のような特徴があります。
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電話・自動音声を使う
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実在する企業や公的機関を名乗る
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不安や焦りを強く刺激する
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その場で判断させようとする
特に最近では、AI音声を使った巧妙な詐欺も登場し、被害はより深刻化しています。
なぜボイスフィッシングはだまされやすいのか
声には「信用させる力」がある
人は文字よりも声の方が信頼しやすい傾向があります。
電話越しに丁寧な口調で話されると、「本物かもしれない」と感じやすくなります。
不安・緊急性をあおる心理操作
ボイスフィッシングでは、次のような言葉が多用されます。
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「今すぐ対応しないと大変なことになる」
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「あなたの口座が不正利用されています」
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「本日中に手続きが必要です」
冷静に考える時間を奪い、正常な判断力を低下させるのが狙いです。
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実際に多いボイスフィッシングの手口
① 公的機関・企業を装う手口
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警察・税務署・市役所
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銀行・クレジットカード会社
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携帯電話会社・通信事業者
よくある例
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「未納料金があります」
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「あなたのカードが不正利用されています」
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「本人確認が必要です」
② 家族や知人を装う“なりすまし詐欺”
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「事故を起こした」
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「会社のお金を失った」
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「今すぐお金が必要」
声色を変えたり、泣き声を使うなど、感情に訴えるケースが多いのが特徴です。
③ 自動音声ガイダンス型
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「重要なお知らせがあります」
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「◯番を押してください」
番号を押させた後、オペレーターにつなぎ、個人情報を聞き出します。
④ AI音声を使った最新型詐欺
SNSや動画から音声を収集し、
家族や上司の声を再現するAI詐欺も報告されています。
「声が本物そっくり」という点が、これまで以上に危険です。
狙われやすい個人情報・データ
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クレジットカード番号
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銀行口座番号・暗証番号
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マイナンバー
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ワンタイムパスワード
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住所・生年月日などの個人情報
👉 電話でこれらを聞かれたら、ほぼ詐欺と考えてOKです。
ボイスフィッシングを見抜くポイント
次の特徴があれば要注意です。
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電話で個人情報を聞いてくる
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「今すぐ」「今日中に」を強調
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折り返し電話を嫌がる
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正式な書面や通知がない
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冷静に考える時間を与えない

今すぐできるボイスフィッシング対策
個人でできる対策
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電話では個人情報を絶対に伝えない
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一度電話を切る
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公式サイトに掲載された番号へかけ直す
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家族と合言葉を決めておく
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非通知・知らない番号は出ない
企業・職場での対策
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電話での金銭・情報依頼は禁止
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上司名義の指示は必ず二重確認
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社内で詐欺事例を共有
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定期的な注意喚起・研修
怪しい電話を受けた場合の対応手順
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その場で判断しない
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電話を切る
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家族・同僚に相談
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消費生活センターや警察に連絡
「一度切る」だけで防げる被害は非常に多いです。
まとめ|最大の防御策は「冷静さ」
ボイスフィッシングは、
人の心理を突く非常に巧妙な詐欺です。
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声を信用しすぎない
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即断・即答しない
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必ず確認する
この3点を意識するだけで、被害リスクは大きく下げられます。
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