朝礼時に起こる「たちくらみ」の原因と改善方法
朝の始業前、会社や学校の朝礼中に突然目の前が暗くなったり、クラッとしたりする「たちくらみ」。
立ちっぱなしの状態で体調を崩すのは非常につらいものです。
今回は、その原因と、日常生活の中でできる予防・改善方法について詳しくご紹介いたします。
なぜ朝礼でたちくらみが起こるのか?
たちくらみは、医学的には「起立性低血圧」と呼ばれることがあります。
これは、急に立ち上がったり長時間立っていることで、血液が下半身に溜まり、脳への血流が一時的に不足することで起こります。
特に朝は、体がまだ完全に覚醒していない状態であり、自律神経の働きも不安定になりやすいため、血圧の調整がうまくいかず、たちくらみが起こりやすいのです。
また、朝食を抜いている、睡眠不足、水分不足、鉄分不足などの生活習慣も、たちくらみを引き起こす要因になります。
特に若年層や女性は自律神経が乱れやすいため注意が必要です。
朝礼中にたちくらみを感じたらどうする?
万が一、朝礼中にたちくらみを感じた場合は無理に我慢せずに周囲に助けを求めることが大切です。
安全な場所に座るか、しゃがむことで血流が脳に戻りやすくなり、症状は比較的すぐに落ち着きます。
もし頻繁に起こる場合は、医療機関を受診し、血圧や貧血、心臓などの検査を受けることをおすすめします。
放置しておくと、倒れてケガをしたり、重篤な病気が隠れていることもあるため軽視しないことが重要です。
改善策① 朝食をしっかり摂る
朝食を抜くことで、血糖値が下がりやすくなり、エネルギー不足によってたちくらみが起きやすくなります。
特に糖質やたんぱく質をバランスよく摂取することが大切です。
忙しい朝でも、バナナやヨーグルト、納豆ご飯、卵などを取り入れることで、血糖値を安定させ、体の活動に必要な栄養を補給することができます。
改善策② 水分をこまめに摂取する
体内の水分が不足すると、血液の流れが悪くなり、低血圧になりやすくなります。
特に寝ている間に汗をかき、朝は体が軽く脱水状態になっていることも少なくありません。
朝起きたらまずコップ一杯の水を飲むことを習慣にし、日中もこまめに水分を補給するよう心がけましょう。
カフェインの入ったコーヒーや緑茶は利尿作用があるため、水や麦茶がおすすめです。
改善策③ 軽い運動やストレッチを取り入れる
朝礼の前に軽い体操やストレッチをすることで、血流が促進され体が目覚めやすくなります。
特にふくらはぎの筋肉を使う運動(つま先立ちやかかと上げ運動)は、下半身に溜まりがちな血液を心臓に戻す働きがあるため、非常に効果的です。
また、通勤時に一駅分歩くなど、日常に軽い運動を取り入れることで、自律神経のバランスも整いやすくなります。
改善策④ 睡眠の質を高める
睡眠不足は自律神経の働きを乱す大きな原因の一つです。
睡眠の質が悪いと、朝の血圧調整がうまくいかず、たちくらみが起きやすくなります。
毎日同じ時間に寝起きすることや、寝る1時間前はスマホやパソコンの使用を控え、リラックスできる環境を整えることが、質の良い睡眠につながります。
改善策⑤ 鉄分や栄養素の見直し
特に女性に多い鉄欠乏性貧血も、たちくらみの大きな要因です。
鉄分の多い食材(レバー、赤身の肉、ほうれん草、ひじきなど)を積極的に摂りましょう。
ビタミンCを一緒に摂ると鉄の吸収が高まります。
また、必要に応じて鉄分のサプリメントを活用するのも良い方法ですが、過剰摂取には注意が必要です。
日常のちょっとした意識で、たちくらみは防げる
たちくらみは、体からの「休んでほしい」というサインの一つでもあります。
朝礼中という緊張感の高い場面で倒れてしまうと、大きな事故にもつながりかねません。
しかし、生活習慣を少し見直すだけで、たちくらみは予防・改善が可能です。
忙しい毎日だからこそ自分の体に目を向けて、朝から快適にスタートできる習慣を取り入れていきましょう。
まとめ
朝礼時のたちくらみは、多くの場合、生活習慣や体内の水分・栄養バランスに起因しています。
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朝食をしっかり摂る
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水分をこまめに補給する
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朝の軽い運動やストレッチを行う
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良質な睡眠を心がける
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鉄分をはじめとした栄養を見直す
これらを意識することで、朝から元気に仕事や学校生活を始めることができるようになります。
毎日をもっと快適に過ごすために、ぜひできることから取り入れてみてください。