【徹底解説】チュウゴクアミガサハゴロモとは?影響と効果的な駆除方法を分かりやすく紹介
■ チュウゴクアミガサハゴロモとは?近年増加する外来害虫
チュウゴクアミガサハゴロモ(学名:Ricania shantungensis)は、中国大陸原産の外来昆虫で、日本では2017年頃に大阪府で初めて確認されました。
現在では関東・東海・九州などでも発見例が増えており、農業・庭木・街路樹などに被害を及ぼす新たな害虫として注目されています。
成虫は体長14〜15mmほどで、茶褐色の翅に白い三角模様があるのが特徴です。
幼虫は体の末端から白いロウ状物質を分泌し、ふわふわした綿のように見えます。
これが木の枝や葉にまとわりつき、不快感を与えるだけでなく、植物の健康にも影響します。
■ どんな影響を与える?植物・環境・人への被害
チュウゴクアミガサハゴロモが問題視されているのは、被害範囲の広さと二次被害の多さにあります。
1. 吸汁による植物の弱体化
成虫・幼虫ともに植物の汁を吸う「吸汁害」を与えます。
樹木の葉や枝から養分を吸い取るため、光合成が妨げられ、樹勢が衰える原因になります。
2. すす病(黒いカビ)の発生
排泄物にカビが繁殖し、「すす病」を誘発することもあります。
これにより葉が黒く覆われ、光合成が阻害され、見た目も悪化します。
公園や街路樹では景観被害としても問題視されています。
3. 果樹・農作物への被害
ナシ、モモ、カキ、ブルーベリー、チャなど、多くの果樹や作物に寄生します。
農家にとっては品質の低下や収穫量減少につながる深刻な影響です。
4. 在来生態系への悪影響
在来のハゴロモ類との競合や、都市緑化樹への被害により、生態系バランスの崩壊が懸念されています。
外来種としての定着が進むと、長期的な環境影響が避けられません。

■ 自宅で見つけたら?チュウゴクアミガサハゴロモの駆除方法
もし庭木や公園でチュウゴクアミガサハゴロモを見つけた場合、早期対応が重要です。
以下の手順で安全に駆除しましょう。
1. 産卵された枝を剪定して処分
細い枝(直径10mm以下)には産卵されやすいため、白いロウ物質や割れ目のある枝を見つけたら剪定します。切り取った枝は焼却または袋に密閉して廃棄してください。
2. 幼虫・成虫の物理的除去
成虫を見つけたら、捕虫網やガムテープで捕獲し、潰すか袋に入れて処理します。
幼虫は白い綿状の塊の中に潜んでいるため、歯ブラシなどでこすり落とすと効果的です。
3. 薬剤の使用(注意点あり)
現時点ではチュウゴクアミガサハゴロモ専用の農薬は少ないものの、カメムシ類・ハゴロモ類に対応した殺虫剤が代替的に使用されています。
ただし、使用時は植物の種類や環境への影響を確認し、自治体や園芸指導員のアドバイスを受けることが望ましいです。
4. 拡散防止のための対策
・剪定バサミなどの道具は使用後によく洗う。
・枝葉の持ち出しを控える。
・周囲の木も定期的に点検し、早期発見・早期駆除を心がけましょう。
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■ 自治体・専門機関の取り組み
多くの自治体(例:群馬県・埼玉県・東京都多摩市など)は、チュウゴクアミガサハゴロモの発見情報の提供を呼びかけています。
市民が写真や発見場所を通報することで、発生状況を把握し、地域全体での防除対策に役立てています。
もし見つけた場合は、自治体の農政課や環境課に報告しましょう。
■ 今後の注意点とまとめ
チュウゴクアミガサハゴロモは、見た目の美しさに反して非常に厄介な外来害虫です。
被害を防ぐためには、
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早期発見
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枝の除去
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拡散防止
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地域連携
が欠かせません。
まだ完全な防除法が確立していない今こそ、市民一人ひとりの意識と行動が重要です。
もし「白い綿状の虫」「枝の割れ目」「黒いカビのような葉」を見つけたら、早めの対応を心がけましょう。
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